芸術史と芸術理論 第三回 コレーゴス


春のディオニュソス劇場の祭りには、当然、予算も必要だ。3人の俳優(詩人)の人件費は国家が負担するが、それ以外は、市民が出したという。コレーゴス、上演世話人だ。俺が考え込んでしまったのは、このコレーゴスだ。フランスのノブレスオブリージュ、高貴な義務の原型が、すでにここにあった。貴族の身分というのは義務を伴う。富裕な人は、社会国家から、それだけ恩恵を受けている以上、国家社会に対して、貢献する義務を負うという奴だ。あまり日本の財閥には乏しい概念かもしれない。美田を買わぬアメリカ富豪の気質というのもあるしな、なんだろうね、この民族性は。東洋的なのかな。戦後で少し変化すればいいんだけど、でも、社会国会に貢献する義務なんて、もっと考えなくなっているかもしれないなw

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